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曳
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ひき
ふりがな文庫
“
曳
(
ひき
)” の例文
張箍
(
はりわ
)
の
女袴
(
をんなばかま
)
を
穿
(
は
)
いた
官女
(
くわんぢよ
)
よ、
橡
(
とち
)
の
木
(
き
)
よ、
三葉形
(
みつばがた
)
の
縫
(
ぬひ
)
を置いて、鳥の
羽根
(
はね
)
の飾をした
上衣
(
うはぎ
)
を
曳
(
ひき
)
ずる
官女
(
くわんぢよ
)
よ、
大柄
(
おほがら
)
で
權高
(
けんだか
)
で、
無益
(
むやく
)
の
美形
(
びけい
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「おのれ
人間
(
ひと
)
の子を
傷
(
きずつ
)
けながら、まだ飽きたらで
猛
(
たけ
)
り狂ふか。憎き
狂犬
(
やまいぬ
)
よ、今に目に物見せんず」ト、
曳
(
ひき
)
立て曳立て裏手なる、
槐
(
えんじゅ
)
の幹に
繋
(
つな
)
ぎけり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
奈良県では吉野郡
野迫川
(
のせがわ
)
村北今西の不動さんで、これも旧正月にオコナイが行われたが、これは村人が源平に分れて綱
曳
(
ひき
)
の勝負をする式であった。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
母はそのまえから脚気を病み、
蒼
(
あお
)
くむくんだ顔をして、肩で息をしながら足を
曳
(
ひき
)
ずるように歩くという風だった。
初蕾
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
人通りが少いで、露にひろがりました浜昼顔の、ちらちらと咲いた上を、ぐいと
曳
(
ひき
)
出して、それから、がたがた。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
近
(
ちかづ
)
いて
視
(
み
)
ると
例
(
れい
)
の石を
持
(
もつ
)
て居るので大に
驚
(
おどろ
)
き其
男
(
をとこ
)
を
曳
(
ひき
)
ずつて
役場
(
やくば
)
に出て
盜難
(
たうなん
)
の
次第
(
しだい
)
を
訴
(
うつた
)
へた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
捨る
覺悟
(
かくご
)
なれども今
爰
(
こゝ
)
て
阿容々々
(
おめ/\
)
凍死
(
こゞえしな
)
んは殘念なり
人家
(
じんか
)
は無事かと
凍
(
こゞ
)
えし足を
曳
(
ひき
)
ながら
遙
(
はる
)
か向ふの方に人家らしき
處
(
ところ
)
の有を
見付
(
みつけ
)
たれば吉兵衞是に力を
得
(
え
)
て
艱苦
(
かんく
)
を
忍
(
しの
)
び其處を目當に
雪
(
ゆき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
少年
(
せうねん
)
は
端艇
(
たんてい
)
、
野球等
(
やきゆうとう
)
の
他
(
ほか
)
、
暇
(
ひま
)
があると
石
(
いし
)
を
投
(
な
)
げる、
樹
(
き
)
に
登
(
のぼ
)
る、
猛犬稻妻
(
まうけんいなづま
)
を
曳
(
ひき
)
つれて
野山
(
のやま
)
を
驅
(
か
)
けめぐる、
其爲
(
そのため
)
に
體格
(
たいかく
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
見事
(
みごと
)
に
發達
(
はつたつ
)
して、
以前
(
いぜん
)
には
人形
(
にんぎよう
)
のやうに
奇麗
(
きれい
)
であつた
顏
(
かほ
)
の
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
路程もあまり遠からねば例の重き足を
曳
(
ひき
)
ずりて
停車場
(
すてーしょん
)
へ
赴
(
おもむ
)
きぬ。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
広き水真砂のつらに見る庭のながめを
曳
(
ひき
)
て山も連なる
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
おおおお、三人が手を
曳
(
ひき
)
ッこで
歩行
(
ある
)
いて
行
(
ゆ
)
きます……仲の町も人通りが少いなあ、どうじゃろう、景気の悪い。ちらりほらりで
軒行燈
(
のきあんどう
)
に影が映る、——
海老屋
(
えびや
)
の表は
真暗
(
まっくら
)
だ。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
深く思ひ初主人の妹とは知ながら折々
可笑
(
をかし
)
き
想振
(
そぶり
)
などして袖
袂
(
たもと
)
を
曳
(
ひき
)
けれども此吾助元來
醜
(
みにく
)
き男にて
勿々
(
なか/\
)
お花が相手になるべき
器量
(
きりやう
)
ならず殊に若黨なれば尚更
請引
(
うけひく
)
樣もなければ只一人
胸
(
むね
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
曳
漢検準1級
部首:⽈
6画
“曳”を含む語句
揺曳
綱曳
媾曳
逢曳
曳舟通
搖曳
曳出
曳舟
手曳
車曳
網曳
棚曳
金棒曳
曳船
曳々
曳張
猿曳
地曳
石曳
根曳
...