トップ
>
曳
>
び
ふりがな文庫
“
曳
(
び
)” の例文
小屋の真中の勇ましい
希臘
(
ギリシヤ
)
の彫刻に手鞄を預けて歯朶子と男の
逢
(
あ
)
い
曳
(
び
)
き——いきなり歯朶子は男の頬をびしゃりと叩いた。そして黙ってすまして居た。
百喩経
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
朝、まだ朝霧や紙屑がほの白い
横浜
(
はま
)
の町を、二人
曳
(
び
)
きで波止場へ飛ばしてゆく四、五台を見る。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そんなことを言ったっていけません。二頭
曳
(
び
)
きの車ですから、馬が一匹じゃ遣り切れません」
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
料理屋といっても、家には老母と
小女
(
こおんな
)
がいるきりなので、お杉はどんなふうに頼み込んだか知らないが、その家を逢い
曳
(
び
)
きの場所に借りて、ときどきに旧主人に逢っている。
半七捕物帳:15 鷹のゆくえ
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
二人
曳
(
び
)
きの車は朝夕に出入りて。風月堂の菓子折。
肴籠
(
さかなかご
)
などもて来たる書生体のもの車夫など。門前にひきもきらず。これは篠原子爵の邸なれど。このほどより主はよほどの重体にて。
藪の鶯
(新字新仮名)
/
三宅花圃
(著)
▼ もっと見る
「白い帆が山影を
横
(
よこぎ
)
って、岸に近づいて来る。三本の帆柱の左右は知らぬ、中なる上に
春風
(
しゅんぷう
)
を受けて
棚
(
たな
)
曳
(
び
)
くは、赤だ、赤だクララの舟だ」……舟は油の如く
平
(
たいら
)
なる海を滑って難なく岸に近づいて来る。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
曳
漢検準1級
部首:⽈
6画
“曳”を含む語句
揺曳
綱曳
媾曳
逢曳
曳舟通
搖曳
曳出
曳舟
手曳
車曳
網曳
棚曳
金棒曳
曳船
曳々
曳張
猿曳
地曳
石曳
根曳
...