“翼(は)” の例文
早く解いて流した紅(くれない)の腹帯は、二重三重にわがなって、大輪の花のようなのを、もろ翼(は)を添えて、白鷺が、すれすれに水を切って、鳥旦那の来(きた)り迫る波がしらと直線に、水脚を切って行(ゆ)く。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
光治(こうじ)は自分(じぶん)の吹(ふ)く笛(ふえ)の音(ね)につれて、小鳥(ことり)がいっしょになってさえずるのを自慢(じまん)にしていました。いま、少年(しょうねん)の描(か)いた小鳥(ことり)は、紙(かみ)の上(うえ)から翼(は)ばたきをして飛(と)び立(た)つのではないかと思(おも)われました。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
翼(は)うち翺(と)ばず。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)