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陽氣
宗助は
二人を
七條迄見送つて、
汽車が
出る
迄室の
中へ
這入つて、わざと
陽氣な
話をした。プラツトフオームへ
下りた
時、
窓の
内から
ピータ
樂人さん、おゝ、
樂人さん、「
心の
慰め、
心の
慰め」。
乃公を
陽氣にさせてくれる
氣なら、
頼む、
聽かせてくれ、
例の「
心の
慰め」を。
もう
此樣な
話しは
廢しにして
陽氣にお
遊びなさりまし、
私は
何も
沈んだ
事は
大嫌ひ
ほんに
替り
目で
陽氣が
惡いけれど
太郎さんは
何時も
惡戯をして
居ますか、
何故に
今夜は
連れてお
出でない、お
祖父さんも
戀しがつてお
出なされた
物をと
言はれて、
又今更にうら
悲しく