“ようき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
妖気41.2%
陽気23.5%
妖鬼7.1%
妖姫5.9%
容器4.7%
陽氣3.5%
楊琦2.4%
揚棄2.4%
陽器2.4%
楊曁1.2%
妖器1.2%
涌起1.2%
窯器1.2%
羊其1.2%
雍姫1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浮彫で浴衣ゆかたが釘に掛ってブラ下っていてそれが一種の妖気ようきを帯びているという鏡花の小説みたいなものを拵えたつもりで喜んでいた。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
そのおどりもわっていれば、また、マンドリンのも、さびしいうちになんともいえない陽気ようきなところがある不思議ふしぎでした。
珍しい酒もり (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、物を洗い清める外気の中では、大地に接触しては、その纏綿は弛緩しかんし、それらの観念は妖鬼ようき的性質を失った。
則天武后だの呂后ろごうだの、褒似ほうじだの妲妃だっきだのというような、女傑や妖姫ようきの歴史を見れば、すぐ頷かれることだからね。
鴉片を喫む美少年 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
みづもちひてはかへつてくない場合ばあひは、燃燒物ねんしようぶつあぶら、あるこーるのごときものゝ場合ばあひである。藥品やくひんうちには容器ようき顛倒てんとうによつて單獨たんどく發火はつかするものもあれば、接觸混合せつしよくこんごうによつて發火はつかするものもある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ほんにかは陽氣ようきわるいけれど太郎たろさんは何時いつ惡戯おいたをしてますか、何故なぜ今夜こんやれておいででない、お祖父ぢいさんもこひしがつておいでなされたものをとはれて、また今更いまさらにうらかなしく
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
侍中郎じちゅうろう楊琦ようきがそっとお耳へささやいた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえば、新しい日本が、自由主義を揚棄ようきしても、独伊の全体主義と軌を一つにするものではない。
日本的童話の提唱 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「……和尚(陽器ようき)は動く。女、女!……女!」と彼は想った。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
楊曁ようきという一官人が、この矛盾むじゅんいぶかって、こんどは直接、魏帝曹叡そうえいにこれをただしてみた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて話がほかにそれると、侍座じざっていた楊曁ようきはどこかへ立ち去った。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「南蛮の妖器ようきぐらいに、江戸御免の退屈男が、みすみす命失ってなるものかッ。この通り至極息災じゃ」
田野のかんにもこういう性質の美を持って生れる者もあるものかと思うと、無限の感が涌起ようきせずにはおられなかった。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかし孫氏旧蔵の白定窯鼎が来るに及んで、もろもろ窯器ようきは皆その光輝を失ったほどであった。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
近世豚の字を専らブタとむ。この語何時いつ始まったかを知らぬ。『古今図書集成』の辺裔へんえい三十九巻、日本部彙考七に、明朝の日本訳語を挙げた内に、羊を羊其ようき、猪を豕々ししとして居る。
しばらく語を交えている間に、主人は次第に饒舌じょうぜつになって、光燄万丈こうえんばんじょう当るべからざるに至った。宗右衛門は好んで故事を引く。偽書ぎしょ孔叢子こうそうし』の孔氏三世妻をいだしたという説が出る。祭仲さいちゅうむすめ雍姫ようきが出る。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)