“天眼鏡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんがんきょう85.7%
てんがんきやう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雨谷はおどろいて天眼鏡てんがんきょうを出すと、動く釜をしげしげながめた。かれはしきりに頭をふった。釜は元気づいてカニのようにたたみの上をはいまわる。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
児雷也じらいやが魔法か何か使っているところや、顔より大きそうな天眼鏡てんがんきょうを持った白い髯の爺さんが、唐机とうづくえの前に坐って、平突へいつくばったちょんまげを上から見下みおろすところや
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
殿とのよツくきこし、呵々から/\わらはせたまひ、たれぢやと心得こゝろえる。コリヤ道人だうじんなんぢ天眼鏡てんがんきやうたがはずとも、草木くさきなびかすわれなるぞよ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
名道人めいだうじんかしこまり、しろながひげで、あどなきかほ仰向あふむけに、天眼鏡てんがんきやうをかざせしさまはなつぼみつきさして、ゆきるにもたりけり。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)