“天眼通”の読み方と例文
読み方割合
てんがんつう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この天眼通てんがんつうに苦笑を禁じ得なかった津田は、それぎり会話を切り上げようとしたところ、快豁かいかつな爺さんの方でなかなか彼を放さなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「なに巨宝? これはこれは、天眼通てんがんつうとみえまするな」揶揄やゆするように将右衛門、「だがその眼力、狂っていやしょう」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
きよくせよと申されければ平左衞門は心中しんちうに偖々音に聞えし名奉行めいぶぎやうだけありて何事なにごと天眼通てんがんつうを得られし如き糺問きうもんアラ恐しき器量哉きりやうかなと暫時默止て居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)