“唐机”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうづくえ86.7%
からづくえ13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八畳の茶の間に燈火とうか煌々こうこうと輝きて、二人が日頃食卓に用ひし紫檀したんの大きなる唐机とうづくえの上に、箪笥たんすの鍵を添へて一通の手紙置きてあり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
廊下づたひに中庭なかにはして、おくて見ると、ちゝ唐机とうづくえまへすはつて、唐本とうほんてゐた。ちゝは詩がすきで、ひまがあると折々支那人の詩集をんでゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はやし図書頭ずしょのかみをはじめとして諸儒者列席の前に一人ずつ呼び出され、一間半もある大きい唐机からづくえの前に坐って素読の試験を受けるのである。
半七捕物帳:11 朝顔屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
儒学者の家らしい唐机からづくえが一脚と、書物の箱が、隅にあるだけである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)