)” の例文
実に正義之人国之元気に御座候間、一人にりくせられ候へば、自ら元気をそこなひ候。自ら元気を戕候へ、性命も随而したがつて滅絶仕候。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
佐嘉勢腰に藁注連わらしめ平戸勢者大小鞘に白紙三つ巻島原勢者左の袖に白紙大村勢は背三縫に隈取紙を付け各列を定め出歩之刻限を極め暮に及相図を
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
小弟御国ニて五十金、官よりもらいしなり。夫お廿金人につかハし自ら拾金ばかり(か)い申、自分廿拾ママ金計持居申候。中島作につかハさんと思ふニよしなし。
見付輩、双方之家財を可下、もし又於路次見付者、たばこ並売主を其在所に押置可言上、則付たる馬荷物以下、改出すものに可下事。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
此表このへう、十四五日うち、世上物狂ものぐるひも、酒酔之しゆすゐのさめたるごとくに(後略)
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
森御老人之事、くれぐれ御案じ上候。猶ほあなた様方も御留守嘸々さぞさぞ御配意と存じ申候。学士院之選挙人と申候。いかゞ相成候哉と存候。此方よりは出し置候事候。先は右一応之御礼迄申上候。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
然れば昨日官長罷出、茂田君と御約定申上候通、今廿七日英国水師提督に対面之儀、第十より彼船に御同行申度奉存候間、此段御通達申上候。当方へ御入来被下候や。
上聞じょうぶん、於御当家たり先例之御定法、至養父歿後者、縦兼約たといけんやく之次第自然せしむるといえども披露、不其養子也、病死跡同前也
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
「当時御上おかみ御一体御強健に被為在候而あらせられそろて、且蘭科御療治御薬差上候事故、漢科之者御供不仕候共、御用之御間おんま不欠儀かけざるぎと奉存候得共、誠に万々一之御備に漢科之者御供被仰付候儀と奉存候。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
此表、十四五之内に、世上之物狂ものぐるひも、酒醉之醒たるごとくに(後略)
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
唯今田生に聞候得バ、小松おふかた蒸気船より帰るろふとの事なり。思ふニ中島作太郎も急ニ、長崎へつかハし度。紀州の事をまつろふ。陸からなれバ、拾五金もやらねばならず。
此一部、伊達十三代稙宗朝臣ろくせしむるところ、在判ならびに家臣之連判、まことに重宝之書、頃村田善兵衛藤原親重令進上之処、破壊之間、令下二畑中助三藤原経吉新写
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
御小姓御納戸之中に、船中眩暈嘔逆おうぎやくに而難儀之人も有之候様承及候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
去ル四月鞆津御談判之節、世界之公法ニより処置可致御定約仕候通、於当地早〻御決着可遣候筈之処、先夜之御議論ニ世界之公法トハ幕府之御処置相願い候上の事ト被仰聞候。
「一昨夜大酔、久々にて散鬱候うつをさんじそろさて三木三郎君事、昼後は日々あとくり有之候様、公より御加鞭被下候様奉希候。後室よりは被申候ても不聞者に御坐候。此義乍御面倒奉煩候。不一。三郎。五郎様。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)