“蝕(は)” の例文
彼(かれ)は身體(からだ)の窶(やつ)れを自分(じぶん)でも知(し)つた。彼(かれ)は此(この)一年(ねん)の間(あひだ)に持病(ぢびやう)の僂麻質斯(レウマチス)が執念(しふね)く骨(ほね)の何處(どこ)かを蝕(は)みつゝあるやうに感(かん)じた。暑(あつ)い季節(きせつ)になれば必(かなら)ず其(そ)の勢(いきほ)ひを潜(ひそ)めた持病(ぢびやう)が彼(かれ)を忘(わす)れて去(さ)らなかつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)