“虫蝕本”の読み方と例文
読み方割合
むしくいぼん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なアに、二人が思案し合っているのは、その女の仮面じゃあなくッて、面箱の底から出て来た、虫蝕本むしくいぼんの方なんで。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はい、虫蝕本むしくいぼんの『八びん通志つうし』、『還家抄かんけしょう』などと申す書にもいろいろっているそうでござります」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古書展のたくさんな虫蝕本むしくいぼんのうちから、私の手にこの書が移ったのも何かの機縁というものであろうが、三百年前に焼かるべき物が、私のような者の眼にふれたことは
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)