“初(は)” の例文
六年間只奉公(ただぼうこう)してあげくの果(は)てに痛くもない腹を探られたのは全くお初(は)つだよ。私も今夜という今夜は、慾もへちまもなく腹を立てちゃった。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「オヽ、梅子」とお加女は顧み「お前さんは未(ま)だお初(は)つに御目に懸(かゝ)るんでしたネ、此方(このかた)が阿父(おとつさん)の一方ならぬ御厚情に預(あづか)る、海軍の松島様で——御不礼(ごぶれい)無い様に御挨拶(ごあいさつ)を」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)