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『曠日』
ふりがな文庫
『
曠日
(
こうじつ
)
』
兄は礼助の注いで出した茶の最後の滴りを、紫色した唇で切ると、茶碗を逆に取つて眺めながら、 「今どき螢出のこんな茶碗なんか使ふの止めや。物欲しさうであかんわ。筋の通つたのがないのなら、得体の知れんものでも使うたがええ。茶を頭葉つかふのなら、そ …
著者
佐佐木茂索
初出
「文芸時代」1924(大正13)年10月
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約18分(500文字/分)
朗読目安時間
約29分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
爺
(
ぢぢ
)
実
(
みい
)
裂
(
ぎれ
)
悠
(
ゆつ
)
和尚
(
おつ
)
庵
(
あん
)
或
(
あるひ
)
訊
(
たづ
)
頬
(
ほほ
)
僅
(
わづ
)
出
(
い
)
呆然
(
ばうぜん
)
端折
(
はしよ
)
覚
(
さ
)
一寸
(
ちよつと
)
仰山
(
ぎやうさん
)
億劫
(
おくくふ
)
凡
(
すべ
)
去
(
い
)
収
(
しま
)
咄嗟
(
とつさ
)
和尚
(
をしやう
)
埃
(
ほこ
)
尤
(
もつと
)
就
(
つい
)
慌
(
あわただ
)
手拭
(
てぬぐひ
)
昨日
(
きのふ
)
滑稽
(
こつけい
)
滲
(
し
)
猶
(
なほ
)
田舎
(
ゐなか
)
突兀
(
とつこつ
)
老
(
おい
)
茶碗
(
ちやわん
)
豹変
(
へうへん
)
鴨居
(
かもゐ
)
一眸
(
いちぼう
)
不図
(
ふと
)
予
(
あらかじ
)
些
(
いささ
)
仄白
(
ほのじろ
)
仕度
(
したく
)
他所
(
よそ
)
佇
(
たたず
)
何
(
ど
)
何処
(
どこ
)
何時
(
いつ
)
儘
(
まま
)
先
(
ま
)
其
(
その
)
其処
(
そこ
)
円山
(
まるやま
)
冠
(
かぶ
)
処
(
ところ
)
剃刀
(
かみそり
)
勿論
(
もちろん
)
厭
(
いや
)
叩
(
たた
)
叱
(
しか
)
呆
(
あき
)
呑気
(
のんき
)
哈哈
(
はは
)
唯
(
ただ
)
嘗
(
な
)
四辻
(
よつつじ
)
堪
(
たま
)
如
(
ごと
)
安堵
(
あんど
)
実枝
(
みえ
)
寄
(
よ
)
寡婦
(
やもめ
)
尻
(
しり
)
嵌
(
は
)
康夫
(
やすを
)
従姉
(
いとこ
)
得体
(
えたい
)
微
(
かす
)
心易
(
こころやす
)
惹
(
ひ
)
愕然
(
がくぜん
)
懐手
(
ふところで
)
或
(
ある
)
手巾
(
ハンケチ
)
挙
(
あ
)
挨拶
(
あいさつ
)
探
(
さが
)
撫
(
な
)
擦
(
す
)
擬
(
まが
)
擽
(
くすぐ
)
旁旁
(
かたがた
)
日傘
(
ひがさ
)
晒
(
さら
)
暫
(
しばら
)
杏平
(
きやうへい
)
次手
(
ついで
)
止
(
や
)
此
(
この
)
殆
(
ほとん
)