“得体”の読み方と例文
旧字:得體
読み方割合
えたい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
犬? と思ったのは瞬間で、見すえた源十郎の瞳にうつったのは、一升徳利をまくらにしたなんとも得体えたいの知れないひとりの人間だった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そうこたえながら女中は、昨晩おそく着いて来た、ちょっと得体えたいの知れないこの美しい婦人の素性すじょうを探ろうとするように注意深い目をやった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
人間は無論ですが、猿にしても蛇にしても、あるいは得体えたいの知れない猛獣にしても、この河を泳いでわたるのは大変でしょう。
麻畑の一夜 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)