“得態”の読み方と例文
読み方割合
えたい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
喊声かんせいは諸所に聞える。陽は早や暮れて、それが一そう不気味だった。のみならず得態えたいの知れない火光が林をとおして方々に見えたから
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もつとも、この熱さましの頓服と云ふのは、銭惜しみする妻が近くの薬局で調合させた得態えたいの知れぬ安物なので、効き目なぞ怪しいのだらう。
現代詩 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
「ふふーン」兄は大きい歎息ためいきをついて、白木警部のさし出す懐中電灯の下に、その得態えたいの知れない白毛しらげに見入りました。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)