“綽空”の読み方と例文
読み方割合
しゃっくう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
綽空しゃっくうは、毎日、その坂を越えた。吉田山から鳥居大路へ出て、吉水よしみずの禅房へ通うことが、どんな風雨の日でも、休みなき日課であった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
綽空しゃっくうは、その朝——まだ暗いうちに岡崎の草庵を出て、白河のほとりを、いつもならば西へ下るのに、叡山えいざんのほうへ真向ひたむきに歩いていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
建仁けんにん三年の十月。綽空しゃっくうにとっては一つの到達であり、玉日たまひにとっては忘れ得ない生涯の日が来た。二人は、婚儀の座に並んだ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)