“綽々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃくしゃく82.4%
しやく/\11.8%
しゃく/\2.9%
しやくしやく2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
進むべくして進み、辞すべくして辞する、その事に処するに、綽々しゃくしゃくとして余裕があった。抽斎のかん九四きゅうしを説いたのは虚言ではない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
世に知られず人に重んぜられざるも胸中に万里の風月を蓄へ、綽々しやく/\余生を養ふ、この老侠骨に会はんとする我が得意は、いかばかりなりしぞ。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
余裕綽々しゃく/\と云おうか、捨鉢と云おうか、云い逃れるに道なき殺人の罪に問われている人とは思われない。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
けれども、実際に四郎の美貌や綽々しやくしやくたる態度に接した人々は、風聞の上に確信を添へて、無いことまでも誇大に断言するのであつた。
わが血を追ふ人々 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)