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刄
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は
ふりがな文庫
“
刄
(
は
)” の例文
打製石斧
打製石斧
(
だせいせきふ
)
は
通例
(
つうれい
)
長
(
なが
)
さ三寸計りにして、
其形状
(
そのけいぜう
)
は長方形、橢圓形、分銅形等なり。
刄
(
は
)
は一端に在る事有り、
兩端
(
れうたん
)
に在る事有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
私は梨の木に上つて果實の甘い液にナイフの
刄
(
は
)
をつける時も、ゐもりの赤い腹を恐れて芝くさのほめきに身をひたす時も
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
〔聖書を〕聖書を誤解してその眞義(直き顏)を枉ぐることあたかも劒がその
刄
(
は
)
に
映
(
うつ
)
る人の顏を歪みて見えしむる如し
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
突然
(
いきなり
)
山三郎の提げておりました所の關の兼元の
刄
(
は
)
の方へ両手を掛けて自らぐっと首筋をさし附けて、
咽喉元
(
のどもと
)
をがっくり、あっと云って前へのめるから
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
平次は懷中から、キリキリと
手拭
(
てぬぐひ
)
に卷いた剃刀を取出し、祿兵衞の手へ渡してやりました。
柄
(
え
)
も
刄
(
は
)
もよく拭き込んであるので、もう血の
痕
(
あと
)
などは容易に見付かりません。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
此人の
鍛
(
う
)
つた包丁は
刄
(
は
)
が脆いといふ評判、結局は其土地を喰詰めて、五年前にこの村に移つた。
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
安雄
(
やすお
)
さんは
刄
(
は
)
のとぎ方をおじさんに教わっているらしいのです。顔をまっかにして一生けんめいにやっています。それで、小さい
太郎
(
たろう
)
の方をいつまで待ってもみてくれません。
小さい太郎の悲しみ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
翼が生えたやうに宙にフワ/\して、何か知ら
金色
(
こんじき
)
の光がキラ/\と眼の先に
煌
(
きらめ
)
く。と、其が鋭利な
刄
(
は
)
物になツて眼の中に突ツ込むで來る。其處で幻が覺めかゝツて、強く腕の
痺
(
しびれ
)
を感じた。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
畑
(
はたけ
)
の
玉蜀黍
(
たうもろこし
)
が
葉
(
は
)
の
間
(
あひだ
)
からもさ/\と
赤
(
あか
)
い
毛
(
け
)
を
吹
(
ふ
)
いて、
其
(
そ
)
の
大
(
おほ
)
きな
葉
(
は
)
がざわ/\と
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
を
騷
(
さわ
)
がす
樣
(
やう
)
に
成
(
な
)
ると、
男女
(
なんによ
)
の
群
(
むれ
)
が
霖雨
(
りんう
)
の
後
(
あと
)
の
繁茂
(
はんも
)
した
林
(
はやし
)
の
下草
(
したぐさ
)
に
研
(
と
)
ぎすました
草刈鎌
(
くさかりがま
)
の
刄
(
は
)
を
入
(
い
)
れる。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
下女
(
げぢよ
)
が
平
(
ひら
)
たい
大
(
おほ
)
きな
菓子皿
(
くわしざら
)
に
妙
(
めう
)
な
菓子
(
くわし
)
を
盛
(
も
)
つて
出
(
で
)
た。
一丁
(
いつちやう
)
の
豆腐
(
とうふ
)
位
(
ぐらゐ
)
な
大
(
おほ
)
きさの
金玉糖
(
きんぎよくたう
)
の
中
(
なか
)
に、
金魚
(
きんぎよ
)
が二
疋
(
ひき
)
透
(
す
)
いて
見
(
み
)
えるのを、
其儘
(
そのまゝ
)
庖丁
(
はうちやう
)
の
刄
(
は
)
を
入
(
い
)
れて、
元
(
もと
)
の
形
(
かたち
)
を
崩
(
くづ
)
さずに、
皿
(
さら
)
に
移
(
うつ
)
したものであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
殺したるは
眞
(
まこと
)
の
大罪
(
だいざい
)
なり因て始終は其身
刀
(
かたな
)
の
刄
(
は
)
くずに懸らん
貴殿
(
おまへ
)
も
堅氣
(
かたぎ
)
の
商人
(
あきうど
)
に
成
(
なら
)
れし上は此後必ず惡事を
爲
(
し
)
給ふことなかれと云ながら金を受取歸りしが是を無心の始めとして其後度々來りては無心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
次に銀鋲飾りたる——
刄
(
は
)
は青銅——の長劍を 135
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
剃刀
(
かみそり
)
の
刄
(
は
)
のこころよきかな。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
磨製石斧 磨製石斧とは
細長
(
ほそなが
)
くして
其端
(
そのはし
)
に
刄
(
は
)
を付けたる石器の稱へなり。
大小不定
(
だいせうふてい
)
なれど長さ五六寸
計
(
ばか
)
りを
常
(
つね
)
とす。刄は殆と悉皆一端のみに
在
(
あ
)
りと云つて可なり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
その首筋には、少し長目の、
直
(
す
)
ぐ
刄
(
は
)
の
匕首
(
あひくち
)
が突つ立つて居りました。
銭形平次捕物控:266 処女神聖
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ちょうど、小さい太郎のあごのところまである
格子
(
こうし
)
に、くびだけのせて、仕事場の中をのぞくと、安雄さんはおりました。おじさんとふたりで、仕事場のすみの
砥石
(
といし
)
でかんなの
刄
(
は
)
をといでいました。
小さい太郎の悲しみ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
それは
錦
(
にしき
)
の
袋
(
ふくろ
)
に
這入
(
はい
)
つた一
尺
(
しやく
)
ばかりの
刀
(
かたな
)
であつた。
鞘
(
さや
)
は
何
(
なに
)
とも
知
(
し
)
れぬ
緑色
(
みどりいろ
)
の
雲母
(
きらゝ
)
の
樣
(
やう
)
なもので
出來
(
でき
)
てゐて、
其
(
その
)
所々
(
ところ/″\
)
が三ヶ
所
(
しよ
)
程
(
ほど
)
銀
(
ぎん
)
で
卷
(
ま
)
いてあつた。
中身
(
なかみ
)
は六
寸
(
すん
)
位
(
ぐらゐ
)
しかなかつた。
從
(
した
)
がつて
刄
(
は
)
も
薄
(
うす
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ひそかに吾が本質をうたがはず大禪寺柿に
刄
(
は
)
をすかとあてぬ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
と鎌の
刄
(
は
)
に巻付けてあった手拭をぐる/\と取って
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
刄
(
は
)
に劈んざきて地の上に喘ぐがまゝに斬り倒す
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
髪に触れても
刄
(
は
)
の欠ける
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
製法 磨製石斧の
製法
(
せいはふ
)
は現存石器時代人民の
爲
(
な
)
す所に
由
(
よ
)
つても
知
(
し
)
るを得れと、
遺跡
(
ゐせき
)
に於て
獲
(
う
)
る所の
截
(
き
)
り
掛
(
か
)
けの
凹
(
くぼ
)
み有る石片截り目を存する
石斧
(
いしおの
)
、
刄
(
は
)
の
鈍
(
にぶ
)
きもの刄の鋭きもの
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
春いでてこぞり耕す鍬の
刄
(
は
)
は漣なしてかがやき連れぬ
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
刄
部首:⼑
3画
“刄”を含む語句
白刄
出刄庖丁
直刄
眞刄
刄物
拔刄
刄襖
刄物三昧
兩刄
薄刄
寢刄
嫉刄
刄向
刄先
燒刄
飛刄
雙刄
付燒刄
自刄
細刄
...