)” の例文
新字:
食堂では、食器棚が食器でぴか/\輝いてゐた。客間や婦人室には、外國産の植物を揷した花瓶が四壁に輝きえてゐた。
ゑりもとばかり白粉おしろいえなくゆる天然てんねん色白いろじろをこれみよがしにのあたりまでむねくつろげて、烟草たばこすぱ/\長烟管ながぎせる立膝たてひざ無作法ぶさはうさもとがめるひいのなきこそよけれ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と謂ツて學士は、何も謹嚴に構へて、所故ことさらひとに白い齒を見せぬといふつもりでは無いらしい。一體がえぬたちなのだ。顏はあをちろい方で、鼻は尋常だが、少しである。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
かけひみづくるとて、嫁菜よめなくきひとみつゝ、やさしきひとこゝろかな、なんのすさみにもあらで、たらひにさしけるが、ひきときぎぬあゐえて、嫁菜よめな淺葱色あさぎいろえしを、菜畠なばたけ日南ひなたいこひて
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
如何に今の所天をつとにばかりうち込んで——かの女はどんなお客をでも振つてしまふので有名であつたさうだが——一緒になつた女だとは云へ、今日の樣なえない状態をよく辛抱してゐる、と。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
かの日にえし日の王座。
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
玉簾たますだれなかもれでたらんばかりのをんなおもかげかほいろしろきもきぬこのみも、紫陽花あぢさゐいろてりえつ。蹴込けこみ敷毛しきげ燃立もえたつばかり、ひら/\と夕風ゆふかぜ徜徉さまよへるさまよ、何處いづこ、いづこ、夕顏ゆふがほ宿やどやおとなふらん。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
光にゆるくろかみの
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
光はけてふる
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)