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榮譽
鬼子とよべど
鳶が
産んだるおたかとて
今年二八のつぼみの
花色ゆたかにして
匂濃やかに
天晴れ
當代の
小町衣通ひめと
世間に
出さぬも
道理か
荒き
風に
當りもせばあの
柳腰なにとせんと
仇口にさへ
噂し
連れて
五十稻荷の
縁日に
後姿のみも
拜し
得たる
若ものは
榮譽幸福上やあらん
卒業試驗の
優等證は
何のものかは
無邪氣なる
水兵等の
想像するが
如く、
其時の
光景はまあどんなであらう。
電光艇の
評判、
櫻木大佐の
榮譽、
各自の
胸にある
種々の
樂み、それ
等は
管々しく
言ふに
及ばぬ。