“鬼子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おにご50.0%
おにこ10.0%
おにっこ10.0%
きし10.0%
クイツ10.0%
コイツ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうか或る意味においては親に似ぬ鬼子おにごになってくれと思うて手出しの途もないのでただ自然にいのりをかけている。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
鬼子おにことよべどとびんだるおたかとて今年ことし二八にはちのつぼみの花色はないろゆたかにしてにほひこまやかに天晴あつぱ當代たうだい小町こまち衣通そとほりひめと世間せけんさぬも道理だうりあらかぜあたりもせばあの柳腰やなぎごしなにとせんと仇口あだぐちにさへうはされて五十ごとう稻荷いなり縁日えんにち後姿うしろすがたのみもはいたるわかものは榮譽えいよ幸福かうふくうへやあらん卒業そつげふ試驗しけん優等證いうとうしようなんのものかは
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一時をくねる細腰もしんなりとしてなよやか、慾にはもうすこし生際はえぎわ襟足えりあしとを善くしてもらいたいが、にしても七難を隠くすという雪白の羽二重肌、浅黒い親には似ぬ鬼子おにっこでない天人娘。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
諸君、我らはこの天皇陛下をっていながら、たとえ親殺しの非望を企てた鬼子きしにもせよ、何故なにゆえにその十二名だけゆるされて、の十二名を殺してしまわなければならなかったか。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
俺も鬼子クイツか。俺は話題を変えた。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
「雪の娘——鬼子コイツであります。」
雪女 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)