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薙倒
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なぎたふ
ふりがな文庫
“
薙倒
(
なぎたふ
)” の例文
『今日は奈何して、
那麽
(
ああ
)
冷淡だつたらう?』と、智恵子の事を考へ乍ら、信吾は強く
杖
(
ステツキ
)
を揮つて、
路傍
(
みちばた
)
の草を
自暴
(
やけ
)
に
薙倒
(
なぎたふ
)
した。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
驚喜の余り身を支へ得ざる遊佐の片手は
鶤
(
しやも
)
の
鉢
(
はち
)
の中にすつぱと落入り、乗出す
膝頭
(
ひざがしら
)
に
銚子
(
ちようし
)
を
薙倒
(
なぎたふ
)
して
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其
(
その
)
頃
(
ころ
)
は
草
(
くさ
)
というては
悉皆
(
みんな
)
薙倒
(
なぎたふ
)
して
麁朶
(
そだ
)
でも
縛
(
しば
)
るやうに
中央
(
ちうあう
)
を
束
(
つか
)
ねて
馬
(
うま
)
に
積
(
つ
)
むのであつた。
雜木林
(
ざふきばやし
)
の
間
(
あひだ
)
に
馬
(
うま
)
を
繋
(
つな
)
いだ
儘
(
まゝ
)
で
彼
(
かれ
)
は
衣物
(
きもの
)
を
改
(
あらた
)
めてあてどもなくぶらつくのが
好
(
す
)
きであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
幸ひ
片端
(
かたはし
)
より
破落離々々々
(
ばらり/\
)
と
薙倒
(
なぎたふ
)
す勢ひに惡漢どもは大いに驚き是は
抑如何
(
そもいか
)
に
仁王
(
にわう
)
の
化身
(
けしん
)
か
摩利支天
(
まりしてん
)
かあら恐ろしの強力や逃ろ/\と云ひながら命からがら
逃失
(
にげうせ
)
けり
又
(
また
)
打倒
(
うちたふ
)
されし五七人は頭を
割
(
わら
)
れ
脛
(
すね
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『何をするツ、貴様らこそ。』と、信吾はモウ夢中に
咆
(
たけ
)
り立つて、
突然
(
いきなり
)
志郎と昌作を
薙倒
(
なぎたふ
)
す。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
薙
漢検準1級
部首:⾋
16画
倒
常用漢字
中学
部首:⼈
10画
“薙”で始まる語句
薙
薙刀
薙髪
薙伏
薙立
薙刀振
薙仆
薙力
薙髮
薙染