“薙髪”のいろいろな読み方と例文
旧字:薙髮
読み方割合
ちはつ84.6%
ていはつ15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後薙髪ちはつして素伝といい、多く小田荘郡上城にいた。文明三年宗祇に『古今集』の註解について口伝をした。これが古今伝授のはじまりである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
そのため先年、病後の床あげをしおに、薙髪ちはつして入道となった。同日、佐々木高氏も「いささか君に殉じ奉る心で……」と、惜しげもなく髪をおろした。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃、薙髪ていはつしていたので、伝心月叟げっそうと名乗り、大峰の山伏であるが、祈祷きとうの巻物差しあげたいと云う。
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
面目を失った行秀は狩場において薙髪ていはつし逐電して熊野に入り、ここで日夜とも法華経を読誦して、せめてもの後生を念じていたが遂にこの企てに及んだのである。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)