わつ)” の例文
身にまと何樣どのやうなる出世もなるはずを娘に別れ孫を失ひ寄邊よるべなぎさ捨小舟すてこぶねのかゝる島さへなきぞとわつばかりに泣沈なきしづめり寶澤は默然もくねんと此長物語を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
きいおかぬと申さるゝはもと不正ふせい金子かねゆゑしか出所でどころいはれぬはず何でも百兩は此方こつちの旦那が盜み取たるに相違なし四の五のいはれずと只今返されよサア/\如何にとつめよるにぞお政は無念むねん口惜くちをしわつと計りに泣出し成程當人の名前住所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)