“くろがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.8%
黒鉄24.6%
黒金7.7%
4.6%
3.1%
黒鐵3.1%
1.5%
鋼鉄1.5%
鋼鐵1.5%
鐵卷1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
枯れ果ててとがれる爪は、世をのろ幾代いくよさびせ尽くしたるくろがね火箸ひばしを握る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
きっひとみゑると、いかに、普通見馴みなれた者とは大いに異り、ひとツはくろがねよりも固さうな
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
死を決した岡柳秀子は、その凄婉せいえんな眼を閉じて、氷よりも冷たい黒鉄くろがねの金庫の扉に裸体をもたれました。
青い眼鏡 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
声があったかと思うまに、黒縅くろおどしに黒鉄くろがね鉢兜はちかぶとぶかにかぶった偉丈夫を見た。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それ、いた。皆見るがい。黒金くろがねの縛は
黒金くろがねなすあらそいの声が響いたのを8705
くろがねの絲凡ての者のまぶたを刺し、これを縫ふこと恰もしづかならざる鷹を馴らさんとする時に似たりき 七〇—七二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そは多くの焔墓の間に散在して全くこれを燒けばなり、げにいかなる技工わざといへどもこれより赤くはくろがねを燒くをもとめぬなるべし 一一八—一二〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
衣帶いみじき女性らを、又燦爛のくろがねを。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
「私はくろがねくさりいましめられたものを見た事がございまする。怪鳥に惱まされるものゝ姿も、つぶさに寫しとりました。されば罪人の呵責に苦しむ樣も知らぬと申されませぬ。又獄卒は——」と云つて
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
空は一面の灰色の雲、針の目程の隙もなく閉して、黒鐵くろがねの棺の蓋の如く、重く曠野を覆うてゐる。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
繋縛いましめ人を責むとか、黒鐵くろがねをも
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
肩に懸けたる手をば放さでしきりゆすらるるを、宮はくろがねつちもて撃懲うちこらさるるやうに覚えて、安き心もあらず。ひややかなる汗は又一時ひとしきり流出ながれいでぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
鼠の頭陀ずだを掛け、白の甲掛脚半こうがけきゃはん網代あじろの深い三度笠を手に提げ、小さな鋼鉄くろがねの如意を持ちまして隣座敷へ泊った和尚様が、お湯に入り
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あわてゝ手探りに枕元にある小さな鋼鉄くろがね如意にょいを取ってすかして見ると、判然はっきりは分りませんが、頬被ほうかぶりをした奴が上へしかゝっている様子。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その逞ましい鋼鐵くろがねに はや陽炎燃え 揚羽の蝶が休んでゐる
山果集 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
いかなれば齋藤瀧口、今更いまさら武骨者の銘打つたる鐵卷くろがねをよそにし、負ふにやさしき横笛の名にめる。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)