“あらがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アラガネ
語句割合
25.0%
荒金16.7%
粗金8.3%
粗鉱8.3%
8.3%
鉱石8.3%
鉱塊4.2%
剛鉄4.2%
粗鉄4.2%
荒鉱4.2%
4.2%
頑鑛4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤裸まはだか男子おのこむれゐてあらがねのまろがり砕くつちうちふり
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
彼の威厳は荒金あらがねのやうにそこにかがやかに残つてゐる。彼のクリストに及ばなかつたのも恐らくはその事実に存するであらう。クリストに洗礼を授けたヨハネはかしの木のやうにたくましかつた。
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
また兀々ごつごつとした石の筋骨が、投げ上げられて、空という空を突き抜いている、そうして深秘な碧色の大空に、粗鉱あらがねを幅広に叩き出したような岩石の軌道が、まっしぐらに走っている。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
あらがねあらがねのふれあうひびき。きしむ音、おめき声、立ち舞うあとの灰。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
砂金を谷川の砂からさぐり出すにしても、岩石をうがって鉱石あらがねを掘り出すにしても、いずれもそれは山からである。
この坑夫だって、ほかの坑夫だって、人相にこそ少しの変化はあれ、やっぱり一つ穴でこつこつ鉱塊あらがねを欠いている分の事だろう。そう芸に巧拙こうせつのあるはずはない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
坑夫と云えば名前の示すごとく、あなの中で、日の目を見ない家業かぎょうである。娑婆しゃばにいながら、娑婆から下へもぐり込んで、暗い所で、鉱塊あらがね土塊つちくれを相手に、浮世の声を聞かないで済む。定めて陰気だろう。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
頬の骨は磐石ばんじゃくの如くに固く、額は剛鉄あらがねを張ったように強く、その間から光る眼玉に、どうかすると非常な優しみがあるが、少し機嫌きげんの悪い時は、正面まともには見ていられない険しさ
それが坂東武者の粗鉄あらがねのかぶとや鎧に射当って、突きとおるか、ね返されるかは、別問題であった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
荒鉱あらがねを掘ることを思えば、なんの造作ぞうさもないひと仕事。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こもらひぬ、あらがねいはほとのひまうづもれ。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
頑鑛あらがねもまた藝術たくみ慈相じさうのかげ
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)