“粗鉱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらがね66.7%
そこう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その肩から満身へみなぎって来た力——粗鉱あらがねのような若い生命の力は——決して、まりつぼたたずんだ志賀寺の上人のように、死を願って立っている姿ではない。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また兀々ごつごつとした石の筋骨が、投げ上げられて、空という空を突き抜いている、そうして深秘な碧色の大空に、粗鉱あらがねを幅広に叩き出したような岩石の軌道が、まっしぐらに走っている。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
(うん。あの女の人は孫娘まごむすめらしい。亭主ていしゅはきっと礦山こうざんへでも出ているのだろう。)ひるの青金あおがね黄銅鉱おうどうこう方解石ほうかいせき柘榴石ざくろいしのまじった粗鉱そこうたいを考えながら富沢は云った。女はまた入って来た。
泉ある家 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)