“荒金”の読み方と例文
読み方割合
あらがね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母がまだ存生ぞんじょうの時だった。……一夏あるなつ、日の暮方から凄じい雷雨があった……電光いなびかり絶間たえまなく、雨は車軸を流して、荒金あらがねつちの車は、とどろきながら奈落の底に沈むと思う。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼の威厳は荒金あらがねのやうにそこにかがやかに残つてゐる。彼のクリストに及ばなかつたのも恐らくはその事実に存するであらう。クリストに洗礼を授けたヨハネはかしの木のやうにたくましかつた。
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
げに人の世は荒金あらがね
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)