じん)” の例文
庸兵をはなって之を追い、殺傷甚だ多し。このえきや、燕王数々しばしばあやうし、諸将帝のみことのりを奉ずるを以て、じんを加えず。燕王も亦これを知る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それにピッタリ当てはまっているのだから、神尾喬之助、くるったと見せて、狂ったどころか、内実は虎視眈々こしたんたん、今にも、長じんいて飛来ひらいしそう……。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
と相手を確かめようとしましたが、さらに烈しい二じん三刃、口をきくまもない太刀風です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああ。神謀です。たしかにそれは一じん敵の肺腑はいふをえぐるものでしょう」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
碧血紅漿へっけつこうしょう、かれの一颯一じんに、あたりはたちまち彩られた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)