“いつけ”の漢字の書き方と例文
語句割合
一家100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
代助の一家いつけは是丈の人数にんずから出来上できあがつてゐる。そのうちでそとてゐるものは、西洋に行つた姉と、近頃ちかごろ一戸を構へた代助ばかりだから、本家ほんけには大小合せて四人よつたり残る訳になる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それに、富山からはつての懇望で、無理に一人娘を貰ふと云ふ事であれば、息子夫婦は鴫沢の子同様に、富山も鴫沢も一家いつけのつもりで、決して鴫沢家をおろそかにはまい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
おせきが影を踏まれたのは、やはりこゝのうちから帰る途中の出来事で、彼女かれがそれを気に病んでゐるらしいことは、母のお由から伯母にも話したので、大野屋一家いつけの者もみな知つてゐるのであつた。