“いくか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幾日86.2%
何日10.3%
幾荷1.7%
幾顆1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うまい、まずいを言うのじゃない。いつの幾日いくかにも何時なんどきにも、洒落しゃれにもな、生れてからまだ一度も按摩さんの味を知らないんだよ。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
古賀は安達が何日いくか何日いくかとに来たかというような事を確めている。店のものは不精々々に返辞をしている。古賀はしばらくしてしおしおとして出て来た。僕等は黙って帰途に就いた。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その中には、大身たいしんから贈る祝い物であろう、これ見よがしにしもべになわせて、月輪殿つきのわどのを訪れるらしい幾荷いくか吊台つりだいも通って行った。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小娘は、恐らくはこれから奉公先へおもむこうとしている小娘は、そのふところに蔵していた幾顆いくかの蜜柑を窓から投げて、わざわざ踏切りまで見送りに来た弟たちの労に報いたのである。
蜜柑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)