“月輪殿”の読み方と例文
読み方割合
つきのわどの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その中には、大身たいしんから贈る祝い物であろう、これ見よがしにしもべになわせて、月輪殿つきのわどのを訪れるらしい幾荷いくか吊台つりだいも通って行った。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後に忠通公の息月輪殿つきのわどのが上人に帰依きえ深かった因縁もこの物語と思い合わされるものがある。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
いまも月輪殿つきのわどの長築土ながついじまで来ると、路傍の物売りや尼や雑人ぞうにんたちの中にじって、旅笠にぎぬした若い女性と、そのそばに年ごろ八、九歳の可憐な少年が寄り添っているのが見えた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)