幾日いつか)” の例文
隣村も山道半里、谷戸やと一里、いつの幾日いつかに誰が死んで、その葬式とむらいに参ったというでもござらぬ、が杜鵑ほととぎすの一声で、あの山、その谷、それそれに聞えまする。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
幾日いつかも、幾日いつかもかからなければ、外国がいこくへはいかれません。いく千マイルというとおくへいくんですもの。」
赤い船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こめこれだけのこつたからつてたんだ、あつちにればえゝが幾日いつかでもけるとかれつちやつてもやうねえかんな、そんぢやりやおつうげやつてくんだ」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
貸金かしきんとりたて、みせへの見廻みまわり、法用はうようのあれこれ、つき幾日いつか説教日せつけうびさだめもあり帳面ちやうめんくるやらけうよむやらくては身體からだのつゞきがたしと夕暮ゆふぐれの縁先ゑんさきはなむしろをかせ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
申は則ち云懸りならずやらば幾日いつかに文右衞門方へ參りしや其日限そのにちげんを申せと云るゝに久兵衞夫れは今月八日に御座候と申に越前守殿然らば其夜前そのやぜん紛失ふんじつしたる百兩と申す大金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「わるいといついった? さあ、いつの幾日いつかにいった?」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
幾日いつかばかりかからなければ、外国がいこくへいかれませんの。」
赤い船 (新字新仮名) / 小川未明(著)