“庶幾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょき38.9%
ちか33.3%
こいねが5.6%
こひねが5.6%
こひねがは5.6%
こひねがはく5.6%
しよき5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蘇子、白居易が雅懐も、倶利迦羅紋紋の兄哥あにいが風流も詮ずるところは同じ境地、忘我の途に踏み入って煩襟を滌うを得ば庶幾しょきは已に何も叶うたのである。
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
転瞬てんしゅんの間に内外ないげを断じ醜を美に回した禅機を賞し達人の所為しょい庶幾ちかしと云ったと云うが読者諸賢しょけん首肯しゅこうせらるるや否や
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
庶幾こいねがうところなりとて、すでに、軍、立つを大国に聞き付けて万が一の勢なるが故に軽しめ嘲りて、手捕てどりにせんとするを聞きて、大臣公卿にのたまわく、合戦の時多くの人死せんとす。
予は何が故に今宵この丸薬を携へたるか。偶然か、予は切にその偶然ならん事を庶幾こひねがふ。されどそは必しも偶然にはあらざりしものの如し。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼等はきむ、嗚呼あゝ、彼等庶幾こひねがはくは活きんか。
人生に相渉るとは何の謂ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
焉ぞ其本に返りて、基督の品格を研究せざる、庶幾こひねがはくは以て無益の争論を止むべし。
大聖は人間界に庶幾しよきすべからず、然れども是を以て人間の霊活をひくうするところはなきなり、人間と呼べる一塊物(A piece of work)を平穏静着なるものとする時は
心機妙変を論ず (新字旧仮名) / 北村透谷(著)