“邸中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やしきじゅう57.1%
やしきぢう42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
立てて、いきなりあたしにすがりついておでなさる。あたしもつい年甲斐としがいもなく、大きな声を出してしまったものですから、それからお邸中やしきじゅうの大騒ぎになったのです
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
邸中やしきじゅうが浜の別荘へ来てじゃに就いて、その先生様も見えられたが、この川添かわぞいの小橋のきわのの、あしの中へ立てさっしゃる事になって、今日はや奥さまがの、この切通しのがけを越えて
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山家やまがあたりにむものが、邸中やしきぢう座敷ざしきまでおほききのこいくつともなくたゝるのにこうじて、大峰おほみね葛城かつらぎわたつた知音ちいん山伏やまぶしたのんでると
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
とし押詰おしつまつて師走しはす幾日いくにちかは、當邸たうやしき御前ごぜん服部式部はつとりしきぶどの誕生日たんじやうびで、邸中やしきぢうとり/″\支度したくいそがしく、なんとなくまつりちかづいたやうにさゞめきつ。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)