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來
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く
ふりがな文庫
“
來
(
く
)” の例文
新字:
来
山家
(
やまが
)
あたりに
住
(
す
)
むものが、
邸中
(
やしきぢう
)
、
座敷
(
ざしき
)
まで
大
(
おほき
)
な
茸
(
きのこ
)
が
幾
(
いく
)
つともなく
出
(
で
)
て
祟
(
たゝ
)
るのに
困
(
こう
)
じて、
大峰
(
おほみね
)
葛城
(
かつらぎ
)
を
渡
(
わた
)
つた
知音
(
ちいん
)
の
山伏
(
やまぶし
)
を
頼
(
たの
)
んで
來
(
く
)
ると
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
文化
(
ぶんくわ
)
が
發達
(
はつたつ
)
して
來
(
く
)
れば、
自然
(
しぜん
)
何處
(
どこ
)
か
漠然
(
ばくぜん
)
として
稚氣
(
ちき
)
を
帶
(
お
)
びて
居
(
ゐ
)
るやうな
面白
(
おもしろ
)
い
化物思想
(
ばけものしさう
)
などを
容
(
い
)
れる
餘地
(
よち
)
が
無
(
な
)
くなつて
來
(
く
)
るのである。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
さて、
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
に
千人
(
せんにん
)
、
家
(
いへ
)
のまはりの
土手
(
どて
)
の
上
(
うへ
)
に
千人
(
せんにん
)
といふ
風
(
ふう
)
に
手分
(
てわ
)
けして、
天
(
てん
)
から
降
(
お
)
りて
來
(
く
)
る
人々
(
ひと/″\
)
を
撃
(
う
)
ち
退
(
しりぞ
)
ける
手
(
て
)
はずであります。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
さうした
紅
(
あか
)
に
黄
(
き
)
に
色
(
いろ
)
どられた
秋
(
あき
)
の
山
(
やま
)
や
林
(
はやし
)
も、
冬
(
ふゆ
)
が
來
(
く
)
ると、すっかり
葉
(
は
)
がおちつくして、まるで
枯
(
か
)
れ
木
(
き
)
ばかりのような
寂
(
さび
)
しい
姿
(
すがた
)
になり
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
夫
(
そ
)
れかと
言
(
い
)
つて
來
(
く
)
るほどのお
人
(
ひと
)
に
無愛想
(
ぶあいさう
)
もなりがたく、
可愛
(
かわい
)
いの、いとしいの、
見初
(
みそめ
)
ましたのと
出鱈目
(
でたらめ
)
のお
世辭
(
せぢ
)
をも
言
(
い
)
はねばならず
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
私は彼等の
見交
(
みかは
)
す
眼差
(
まなざし
)
を思ひ起す。そしてその光景によつて起された或る感情さへも、この瞬間、私の記憶に
甦
(
よみがへ
)
つて
來
(
く
)
るのであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
又
(
また
)
鎔岩
(
ようがん
)
が
次第
(
しだい
)
に
冷却
(
れいきやく
)
して
來
(
く
)
るとどんな
成分
(
せいぶん
)
のものも
流動
(
りゆうどう
)
し
難
(
がた
)
くなり、
其後
(
そのご
)
は
固形
(
こけい
)
の
岩塊
(
がんかい
)
が
先頭
(
せんとう
)
の
岩塊
(
がんかい
)
を
踏
(
ふ
)
み
越
(
こ
)
えて
前進
(
ぜんしん
)
するのみである。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それを
雨
(
あめ
)
のために、
匂
(
にほ
)
ひが
和
(
やは
)
らげられて、ほとんど、あるかないかのように、しんみりとしたふうに
香
(
かを
)
つて
來
(
く
)
る、と
述
(
の
)
べてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
一
週
(
しう
)
一
度
(
ど
)
來
(
く
)
ることになつて
居
(
ゐ
)
ました、
彼
(
かれ
)
は
私
(
わたし
)
どもに
懶聲
(
なまけごゑ
)
を
出
(
だ
)
すことゝ、
伸
(
の
)
びをすることゝ、それから
蜷局
(
とぐろ
)
を
卷
(
ま
)
くことゝを
教
(
をし
)
へました
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さういふ
伴侶
(
なかま
)
の
殊
(
こと
)
に
女
(
をんな
)
は
人目
(
ひとめ
)
の
少
(
すくな
)
い
黄昏
(
たそがれ
)
の
小徑
(
こみち
)
につやゝかな
青物
(
あをもの
)
を
見
(
み
)
ると
遂
(
つひ
)
した
料簡
(
れうけん
)
からそれを
拗切
(
ちぎ
)
つて
前垂
(
まへだれ
)
に
隱
(
かく
)
して
來
(
く
)
ることがある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此邊
(
このへん
)
までは
能
(
よ
)
く
來
(
く
)
るのだ。
迂路
(
うろ
)
つき
廻
(
まわ
)
るので
既
(
すで
)
に三
里
(
り
)
以上
(
いじやう
)
歩
(
ある
)
いたに
關
(
かゝは
)
らず、一
向
(
かう
)
疲勞
(
ひらう
)
せぬ。
此時
(
このとき
)
既
(
すで
)
に
打石斧
(
だせきふ
)
十四五
本
(
ほん
)
を
二人
(
ふたり
)
で
拾
(
ひろ
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
樵夫
(
そま
)
を
僦
(
やと
)
ふて
僕
(
ぼく
)
を
索
(
さが
)
す、
此
(
この
)
暗
(
くら
)
い
溪底
(
たにそこ
)
に
僕
(
ぼく
)
の
死體
(
したい
)
が
横
(
よこたは
)
つて
居
(
ゐ
)
る、
東京
(
とうきやう
)
へ
電報
(
でんぱう
)
を
打
(
う
)
つ、
君
(
きみ
)
か
淡路君
(
あはぢくん
)
か
飛
(
と
)
んで
來
(
く
)
る、そして
僕
(
ぼく
)
は
燒
(
や
)
かれてしまう。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
此時
(
このとき
)
にふと
心付
(
こゝろつ
)
くと、
何者
(
なにもの
)
か
私
(
わたくし
)
の
後
(
うしろ
)
にこそ/\と
尾行
(
びかう
)
して
來
(
く
)
る
樣子
(
やうす
)
、オヤ
變
(
へん
)
だと
振返
(
ふりかへ
)
る、
途端
(
とたん
)
に
其
(
その
)
影
(
かげ
)
は
轉
(
まろ
)
ぶが
如
(
ごと
)
く
私
(
わたくし
)
の
足許
(
あしもと
)
へ
走
(
はし
)
り
寄
(
よ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「
何
(
なに
)
しろ
小六
(
ころく
)
は
家
(
うち
)
へ
來
(
く
)
ると
極
(
き
)
めるより
外
(
ほか
)
に
道
(
みち
)
はあるまいよ。
後
(
あと
)
は
其上
(
そのうへ
)
の
事
(
こと
)
だ。
今
(
いま
)
ぢや
學校
(
がくかう
)
へは
出
(
で
)
てゐるんだね」と
宗助
(
そうすけ
)
が
云
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれども……
皷動
(
こどう
)
が
全
(
まつた
)
く
靜
(
しづ
)
まつて、
血
(
ち
)
の
流
(
なが
)
れがもとのゆるやかさにかへつた
頃
(
ころ
)
、
極
(
きは
)
めて
靜
(
しづ
)
かに
歩
(
あゆ
)
み
寄
(
よ
)
つて
來
(
く
)
るもの
侘
(
わ
)
びしさを
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
もしもし、
燕
(
つばめ
)
さん、お
前
(
まへ
)
さんは一
年
(
ねん
)
に一
度
(
ど
)
づゝ、この
村
(
むら
)
へ
來
(
く
)
るではありませんか。
遠
(
とほ
)
い
國
(
くに
)
の
方
(
はう
)
へ
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
日本
(
にほん
)
の
言葉
(
ことば
)
も
忘
(
わす
)
れたのですか。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ここを以ちてつぶさに
海
(
わた
)
の神の教へし言の如、その鉤を與へたまひき。かれそれより後、いよよ貧しくなりて、更に荒き心を起して迫め
來
(
く
)
。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
ハヾトフは
折々
(
をり/\
)
病氣
(
びやうき
)
の
同僚
(
どうれう
)
を
訪問
(
はうもん
)
するのは、
自分
(
じぶん
)
の
義務
(
ぎむ
)
で
有
(
あ
)
るかのやうに、
彼
(
かれ
)
の
所
(
ところ
)
に
蒼蠅
(
うるさ
)
く
來
(
く
)
る。
彼
(
かれ
)
はハヾトフが
嫌
(
いや
)
でならぬ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
支那
(
しな
)
では、たゞ
今
(
いま
)
申
(
まを
)
したように
新石器時代
(
しんせつきじだい
)
のものが
出
(
で
)
るばかりではなく、その
北方
(
ほつぽう
)
黄河
(
こうが
)
の
流
(
なが
)
れが
北
(
きた
)
へ
曲
(
まが
)
つて、また
南
(
みなみ
)
へをれて
來
(
く
)
るあたりでは
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
その
内
(
うち
)
に
竹
(
たけ
)
が
疎
(
まば
)
らになると、
何本
(
なんぼん
)
も
杉
(
すぎ
)
が
竝
(
なら
)
んでゐる、——わたしは
其處
(
そこ
)
へ
來
(
く
)
るが
早
(
はや
)
いか、いきなり
相手
(
あひて
)
を
組
(
く
)
み
伏
(
ふ
)
せました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
偶〻「
主
(
しゆ
)
」が廊下傳ひに歩いてこられて、この囚人を熟視し給ひ、さて、「此の男を二度と監禁してはならぬ。此の男は余の許に
來
(
く
)
べきものだ。」
罪・苦痛・希望・及び真実の道についての考察
(旧字旧仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
けふもけふとて、ぐでんぐでんに
御亭主
(
ごていしゆ
)
が
醉拂
(
よつぱら
)
へてかへつて
來
(
く
)
ると、お
上
(
かみ
)
さんが
山狼
(
やまいぬ
)
のやうな
顏
(
つら
)
をして
吠
(
ほ
)
え
立
(
た
)
てました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「人を呪へば穴二つだ——早くあの千代子がくたばつて
來
(
く
)
れりやア」と云ふ願ひが、義雄の胸を絶えず往來してゐた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
件の僧は暫したゝずみて訝しげに見送れば、焚きこめし
異香
(
いきやう
)
、吹き
來
(
く
)
る風に時ならぬ春を匂はするに、俄に
忌
(
いま
)
はしげに
顏
(
かほ
)
背
(
そむ
)
けて
小走
(
こばし
)
りに立ち去りぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
斯樣
(
かやう
)
にして
自
(
みづか
)
ら
遠慮
(
ゑんりよ
)
をし、
又
(
また
)
自分
(
じぶん
)
から
抑制
(
よくせい
)
をして
共同生活
(
きやうどうせいくわつ
)
の
妨害
(
ばうがい
)
にならぬやうにと
注意
(
ちゆうい
)
をして
來
(
く
)
るのである。
即
(
すなは
)
ち
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
の
神髓
(
しんずゐ
)
とする
所
(
ところ
)
であります。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
閭
(
りよ
)
は
忙
(
せは
)
しげに
明家
(
あきや
)
を
出
(
で
)
た。そして
跡
(
あと
)
から
附
(
つ
)
いて
來
(
く
)
る
道翹
(
だうげう
)
に
言
(
い
)
つた。「
拾得
(
じつとく
)
と
云
(
い
)
ふ
僧
(
そう
)
は、まだ
當寺
(
たうじ
)
にをられますか。」
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
從
(
したがつ
)
て
不景氣
(
ふけいき
)
が
來
(
く
)
るのである。
今
(
いま
)
日本
(
にほん
)
には
約
(
やく
)
十一
億圓
(
おくゑん
)
の
金貨
(
きんくわ
)
が
日本銀行
(
にほんぎんかう
)
にあつて、
日本銀行
(
にほんぎんかう
)
は
之
(
これ
)
に
對
(
たい
)
して
平均
(
へいきん
)
十三
億
(
おく
)
五千
萬圓位
(
まんゑんぐらゐ
)
の
兌換劵
(
だくわんけん
)
を
發行
(
はつかう
)
して
居
(
ゐ
)
る。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
B だつて、さう
書
(
か
)
いてよこしたのだもの。あすのあさ
來
(
く
)
る
葉書
(
はがき
)
にはキツト
又
(
また
)
五
匁
(
もんめ
)
ぐらゐふえてゐるだらう。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
一
體
(
たい
)
日本
(
にほん
)
の
婦
(
をんな
)
の足と
來
(
く
)
たら、周三
等
(
ら
)
の
所謂
(
いはゆる
)
大根
(
だいこん
)
で、
不恰好
(
ぶかつかう
)
に
短
(
みぢか
)
いけれども、お房の足はすツと長い、
從
(
したが
)
ツて
背
(
せい
)
も
高
(
たか
)
かツたが、と謂ツて
不態
(
ぶざま
)
な
大柄
(
おほがら
)
ではなかツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
いつも
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
玄竹
(
げんちく
)
が
來
(
く
)
ると、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
大抵
(
たいてい
)
差
(
さ
)
し
向
(
むか
)
ひで
話
(
はなし
)
をして
障子
(
しやうじ
)
には、
大
(
おほ
)
きな、『××の
金槌
(
かなづち
)
』と
下世話
(
げせわ
)
に
惡評
(
あくひやう
)
される
武士髷
(
ぶしまげ
)
と、
固
(
かた
)
い
頭
(
あたま
)
とが
映
(
うつ
)
るだけで
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
まち
子
(
こ
)
は、
涙
(
なみだ
)
が
浮
(
うか
)
んで
來
(
く
)
ると、そつと
瞳
(
ひとみ
)
を
閉
(
と
)
ぢた。そして、いつまでもじつとしてゐた。
初
(
はじ
)
めは、
兄妹
(
きやうだい
)
たちの
聲
(
こゑ
)
が
隣
(
となり
)
の
室
(
しつ
)
から
聞
(
きこ
)
えて
來
(
き
)
た。そして
彼女
(
かれ
)
は
悲
(
かな
)
しかつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
舟人は俄に潮滿ち
來
(
く
)
と叫びて、忙はしく
艪
(
ろ
)
を
搖
(
うご
)
かし始めつ。そは滿潮の巖穴を塞ぐを恐れてなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
持て私が取に
來
(
く
)
る
然
(
しか
)
し事に
寄
(
よる
)
と
來
(
こら
)
れぬ時は御
前
(
まへ
)
の内へ
直樣
(
すぐさま
)
取に
遣
(
やる
)
から一寸請取を
書
(
かい
)
て
下
(
くだ
)
さいと云ふにぞ道具屋は
書付
(
かきつけ
)
を
認
(
したゝ
)
め
判迄
(
はんまで
)
捺
(
おし
)
て出しければ直八手に
取揚
(
とりあげ
)
て
讀
(
よみ
)
けるに
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
乙樂人 はッつけ
野郎
(
やらう
)
め!……さ、
奧
(
おく
)
へ
往
(
い
)
て、
會葬者
(
くわいさうじゃ
)
の
來
(
く
)
るまで
待
(
ま
)
ってゐて
食事
(
もてなし
)
にありつかう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
アねへ
態々
(
わざ/\
)
心配
(
しんぱい
)
して
見
(
み
)
たさに
飮
(
の
)
む
樣
(
よう
)
なもんで
一盃
(
いつぱい
)
が
一盃
(
いつぱい
)
と
重
(
かさ
)
なれば
心配
(
しんぱい
)
も
重
(
かさ
)
なつて
來
(
く
)
る
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
又
來
(
く
)
べき
翌年
(
よくねん
)
の春の爲めと歌つたのは
誰
(
た
)
れであつたか忘れてしまつたが、春はわが身に取つて異る秋に等しいと云つたのは、南國の人の常として殊更に秋を好むジヤン・モレアスである。
花より雨に
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
わが父は
八十
(
やそ
)
ちかき
爺
(
をぢ
)
、國いでてすでに
二十
(
はた
)
とせ、この頃は夢に立ち
來
(
く
)
と、
亡
(
な
)
き友の夜ごと寄り
來
(
く
)
と、樂しよとひと夜もおちず、よく寢むと
衾
(
ふすま
)
かつぎて、今宵はも
何
(
ど
)
の誰か來む、早や待つと
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
折からや風吹きたちてはらはらと紅葉は散り
來
(
く
)
いで湯のなかに
みなかみ紀行
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
亂軍中を走り過ぎ、まともに彼に向ひ
來
(
く
)
る。 585
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
『
見惱
(
みやま
)
ひの
時
(
とき
)
こそ
來
(
く
)
れ。』と
脱
(
ぬ
)
ぎすべす
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
手に手をその後くます
夕
(
ゆふべ
)
來
(
く
)
とも
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
と、威張つて
來
(
く
)
る亭主がある。
夏の夜
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
逃
(
に
)
げてはまた
來
(
く
)
る、チイパツパ
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
わが幻のなかに
來
(
く
)
る
佐藤春夫詩集
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
同音
(
どうおん
)
にのぼり
來
(
く
)
る
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
澄んで
來
(
く
)
る。
歌時計:童謡集
(旧字旧仮名)
/
水谷まさる
(著)
恁
(
か
)
くてぞありける。あゝ、
日
(
ひ
)
は
何時
(
いつ
)
ぞ、
天
(
てん
)
より
星
(
ほし
)
一
(
ひと
)
つ、はたと
落
(
お
)
ちて、
卵
(
たまご
)
の
如
(
ごと
)
き
石
(
いし
)
となり、
其
(
そ
)
の
水上
(
みなかみ
)
の
方
(
かた
)
よりしてカラカラと
流
(
なが
)
れ
來
(
く
)
る。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこへ
來
(
く
)
ると
最早
(
もはや
)
寒帶林
(
かんたいりん
)
の
終
(
をは
)
りに
近
(
ちか
)
づいたことがわかります。すなはち
落葉松林
(
からまつばやし
)
の
幅
(
はゞ
)
はごく
狹
(
せま
)
くなつてをり、
木
(
き
)
も
小
(
ちひ
)
さくなつてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
唯
(
たゞ
)
大地震直後
(
だいぢしんちよくご
)
はそれが
頗
(
すこぶ
)
る
頻々
(
ひんぴん
)
に
起
(
おこ
)
り、しかも
間々
(
まゝ
)
膽
(
きも
)
を
冷
(
ひや
)
す
程
(
ほど
)
のものも
來
(
く
)
るから、
氣味惡
(
きみわる
)
くないとはいひ
難
(
にく
)
いことであるけれども。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
この
八月
(
はちがつ
)
の
十五日
(
じゆうごにち
)
には
天
(
てん
)
から
迎
(
むか
)
への
者
(
もの
)
が
來
(
く
)
ると
申
(
まを
)
してをりますが、その
時
(
とき
)
には
人數
(
にんず
)
をお
遣
(
つか
)
はしになつて、
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
の
人々
(
ひと/″\
)
を
捉
(
つかま
)
へて
下
(
くだ
)
さいませ
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
來
部首:⼈
8画
“來”を含む語句
出來
往來
元來
將來
入來
未來
從來
性來
御入來
徃來
以來
生來
飛來
後來
去來
襲來
被來
駈來
年來
近來
...