“つくづく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
熟々90.3%
熟〻3.2%
倩々3.2%
3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若い芸妓たちは「姐さんの時代ののんきな話を聴いていると、私たちきょう日の働き方が熟々つくづくがつがつにおもえて、いやんなっちゃう」
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そうして、つい身につまされて、先刻さっきからお宮の話を聞きながらも、私は自分とお前とのことに、また熟〻つくづくと思入っていた。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
私は其等をきちんと前に並べて、独り熟〻つくづくと見惚れていた。そうしていると、その中に哲人文士の精神が籠っていて、何とか言っているようにも思われる。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
後で余は倩々つくづくと考えたが秀子は既に自分の口からアノ時の争いの一部始終を告げたと見える、自分の身に疑いの掛るのも知らないで何だって告げたのだろうと、余は残念に堪えぬけれど
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「そんなになくつたつていくらもきやしない老人としよりのことをな」内儀かみさんはつくづくまたいつた。勘次かんじ餘計よけいしをれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)