善々よく/\)” の例文
善々よく/\思切おもいきったのであろう、それとも無理な才覚をなすって美土代町のお宅でも悪借金わるじゃっきん………でもありゃアしないかと思われますねえ
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
額に疵が有って元は榊原の家来水司又市と仰しゃいます故に善々よく/\お顔も見ずに踏込んで斬掛けました不調法の段は幾重にもお詫を致します
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
作「成程善々よく/\れば先生だ、なんでも隠し事は出来ねえねえ、笠アかぶっているから知れなかったが安田先生だった」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
飛んだ事を云い出しました……敵討……年のかぬ身の上で、お父さんの敵を討ちたいというのは善々よく/\此の子も口惜くやしいと見えます、もし旦那様、わしも何うも
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ようやく火打箱を取出しましてカチ/\打ちまするが、石は丸くなって火が出ない、漸くの事で火を附木つけぎに移し、破れ行燈あんどうを引出してあかりけ、善々よく/\お累の顔を見ると
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はじまりはかたきとうと思いましたけれども、誰が敵だか分らぬじゃアありませんか、善々よく/\考えて見ますと、富五郎を押えて白状さして、愈々いよ/\一角が殺したと決ったら討とうというのだが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)