トップ
>
噛
>
かみ
ふりがな文庫
“
噛
(
かみ
)” の例文
が、青年の言葉を、
噛
(
かみ
)
しめている
中
(
うち
)
に、美奈子は傍の
渓間
(
たにま
)
へでも突落されたような
烈
(
はげ
)
しい打撃を感ぜずにはいられなかった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
今日は日比谷の散歩やら、芝居の立見やら、
滿
(
つま
)
らなく日を暮して、お
終
(
しまひ
)
に床屋へ
入込
(
はいりこ
)
んで今まで油を賣つてゐたのであるが、氣がついて見ると、腹はもう
噛
(
かみ
)
つくやうに
減
(
へ
)
つてゐる。
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
梅田屋は懐中から『夜の梅』という口中薬を取出して、ぷつりと前歯で
噛
(
かみ
)
割りながら
暗がりの乙松
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
鎭めて
聽居
(
きゝゐ
)
たりしが
今
(
いま
)
語
(
かた
)
り
終
(
をは
)
りし時一同に
咄
(
どつ
)
と
譽
(
ほめ
)
る聲
家内
(
やうち
)
に
響
(
ひゞき
)
て聞えけり此折しも第一の客なる彼の味岡勇右衞門は
如何
(
いかゞ
)
致しけんウンと云て
持病
(
ぢびやう
)
の
癪氣
(
しやくき
)
に
差込
(
さしこま
)
れ齒を
噛
(
かみ
)
しめしかば上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私はこれから内職なり何なりして亥之助が片腕にもなられるやう心がけますほどに、一生一人で置いて下さりませとわつと声たてるを
噛
(
かみ
)
しめる襦袢の袖、墨絵の竹も
紫竹
(
しちく
)
の色にや
出
(
いづ
)
ると哀れなり。
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
呻
(
あくび
)
に
念仏
(
ねぶつ
)
を
噛
(
かみ
)
まぜ
頷
(
おとが
)
ひ
撫
(
なで
)
まはししが
髭
(
ひげ
)
をぬきて居たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
見廻すに
闇
(
やみ
)
の夜なれども
星明
(
ほしあか
)
りに
透
(
すか
)
せば白き骨の多くありて何れが父の
骨
(
ほね
)
共
(
とも
)
知
(
し
)
れず
暫時
(
しばし
)
躊躇
(
ためらひ
)
居
(
ゐ
)
たりしが
骨肉
(
こつにく
)
の者の骨には
血
(
ち
)
の
染
(
しみ
)
ると聞し事あれば我が
血
(
ち
)
を
絞
(
しぼ
)
り掛て見んと
指
(
ゆび
)
を
噛
(
かみ
)
て
血
(
ち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私
(
わたし
)
はこれから
内職
(
ないしよく
)
なり
何
(
なん
)
なりして
亥之助
(
いのすけ
)
が
片腕
(
かたうで
)
にもなられるやう
心
(
こゝろ
)
がけますほどに、
一生
(
いつしやう
)
一人
(
ひとり
)
で
置
(
お
)
いて
下
(
くだ
)
さりませとわつと
聲
(
こゑ
)
たてるを
噛
(
かみ
)
しめる
襦袢
(
じゆばん
)
の
袖
(
そで
)
、
墨繪
(
すみゑ
)
の
竹
(
たけ
)
も
紫竹
(
しちく
)
の
色
(
いろ
)
にや
出
(
いづ
)
ると
哀
(
あは
)
れなり。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
アヽと
出
(
で
)
る
溜息
(
ためいき
)
を
噛
(
かみ
)
しめる
齒
(
は
)
の
根
(
ね
)
寒
(
さぶ
)
さにふるひて
打仰
(
うちあふ
)
ぐ
面
(
おもて
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
噛
漢検準1級
部首:⼝
15画
“噛”を含む語句
獅噛
噛切
噛締
生噛
獅噛面
噛付
噛附
歯噛
噛合
米噛
噛着
獅噛火鉢
丸噛
獅噛附
一噛
齒噛
獅子噛
相噛
綿噛
噛煙草
...