“墨繪”の読み方と例文
新字:墨絵
読み方割合
すみゑ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最(もつと)も間近(まぢか)かつたのを、よく見(み)た。が、白(しろ)い風呂敷(ふろしき)の裂(さ)けめは、四角(しかく)にクハツとあいて、しかも曲(ゆが)めたる口(くち)である。結目(むすびめ)が耳(みゝ)である。墨繪(すみゑ)の模樣(もやう)が八角(はつかく)の眼(まなこ)である。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
私(わたし)はこれから内職(ないしよく)なり何(なん)なりして亥之助(いのすけ)が片腕(かたうで)にもなられるやう心(こゝろ)がけますほどに、一生(いつしやう)一人(ひとり)で置(お)いて下(くだ)さりませとわつと聲(こゑ)たてるを噛(かみ)しめる襦袢(じゆばん)の袖(そで)、墨繪(すみゑ)の竹(たけ)も紫竹(しちく)の色(いろ)にや出(いづ)ると哀(あは)れなり。
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其(そ)の時(とき)は濡(ぬ)れたやうな眞黒(まつくろ)な暗夜(やみよ)だつたから、其(そ)の灯(ひ)で松(まつ)の葉(は)もすら/\と透通(すきとほ)るやうに青(あを)く見(み)えたが、今(いま)は、恰(あたか)も曇(くも)つた一面(いちめん)の銀泥(ぎんでい)に描(ゑが)いた墨繪(すみゑ)のやうだと、熟(ぢつ)と見(み)ながら、敷石(しきいし)を蹈(ふ)んだが
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)