“噛(くわ)” の例文
といいながら行(ゆ)きにかゝりますと、馬が多助の穿(は)いている草鞋の切れ目を蹈(ふ)み、多助の袖を噛(くわ)えて遣るまいとするから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この積上(つみあ)げられたる雑具(がらくた)の上(うえ)に、いつでも烟管(きせる)を噛(くわ)えて寐辷(ねそべ)っているのは、年(とし)を取(と)った兵隊上(へいたいあが)りの、色(いろ)の褪(さ)めた徽章(きしょう)の附(つ)いてる軍服(ぐんぷく)を始終(ふだん)着(き)ているニキタと云(い)う小使(こづかい)。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)