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勘次等
斯うだこた
此れ、
默つてりや
隣近所でも
分んねえもんだが
勘次等えゝ
暫く
味噌せえ
無くして
置くんだから、
一杓子も
有りやしねえんだ。
勘次等三
人が
出て
垣根の
外へ
行つたと
思ふ
頃、
椀を
拭いて
居た
一人が
慌だしく
立つて
外へ
出た。
暫くして
歸つて
來るといきなり
勘次等三
人は
其の
夜も
凝集つて
薄い
蒲團にくるまつた。
勘次は
足に
非常な
冷たさを
感じて、うと/\として
居た
眠から
醒めた。