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慌
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あはたゞ
ふりがな文庫
“
慌
(
あはたゞ
)” の例文
その最初の一瞥の
慌
(
あはたゞ
)
しさ! そしてどんなに見詰めることか! 何といふ驚愕! どんなに、不意に、烈しく、彼は、一瞬間前には
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
と
今
(
いま
)
は
慌
(
あはたゞ
)
しく
成
(
な
)
つた。
青年
(
わかもの
)
は
矢庭
(
やには
)
に
頸
(
うなじ
)
を
抱
(
だ
)
き、
膝
(
ひざ
)
なりに
背
(
せ
)
を
向
(
むか
)
ふへ
捻廻
(
ねぢま
)
はすやうにして、
我
(
わ
)
が
胸
(
むね
)
を
前
(
まへ
)
へ
捻
(
ひね
)
つて、
押仰向
(
おしあふむ
)
けた
婦
(
をんな
)
の
顔
(
かほ
)
。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『あの
娘
(
こ
)
に
説明
(
せつめい
)
が
出來
(
でき
)
るものか』と
慌
(
あはたゞ
)
しく
云
(
い
)
つてグリフォンは、『それよりも
次
(
つぎ
)
の
節
(
せつ
)
を
願
(
ねが
)
ひませう』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
園
(
その
)
はもの
狂
(
ぐる
)
はしいまで、
慌
(
あはたゞ
)
しく
外套
(
ぐわいたう
)
を
脱
(
ぬ
)
いだ。トタンに、
其
(
そ
)
の
衣絵
(
きぬゑ
)
さんの
白
(
しろ
)
い
幻影
(
げんえい
)
を
包
(
つゝ
)
むで
隠
(
かく
)
さうとしたのである。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
藻抜
(
もぬ
)
けのやうに
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
た、
私
(
わし
)
が
魂
(
たましひ
)
は
身
(
み
)
に
戻
(
もど
)
つた、
其方
(
そなた
)
を
拝
(
をが
)
むと
斉
(
ひと
)
しく、
杖
(
つえ
)
をかい
込
(
こ
)
み、
小笠
(
をがさ
)
を
傾
(
かたむ
)
け、
踵
(
くびす
)
を
返
(
かへ
)
すと
慌
(
あはたゞ
)
しく、一
散
(
さん
)
に
駆
(
か
)
け
下
(
お
)
りたが、
里
(
さと
)
に
着
(
つ
)
いた
時分
(
じぶん
)
は
山
(
やま
)
は
驟雨
(
ゆふだち
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
と
黒雲
(
くろくも
)
を
被
(
かつ
)
いだ
如
(
ごと
)
く、
牛
(
うし
)
の
尾
(
を
)
が
上口
(
あがりくち
)
を
漏
(
も
)
れたのを
仰
(
あふ
)
いで、
上
(
うへ
)
の
段
(
だん
)
、
上
(
うへ
)
の
段
(
だん
)
と、
両手
(
りやうて
)
を
先
(
さき
)
へ
掛
(
か
)
けながら、
慌
(
あはたゞ
)
しく
駆上
(
かけあが
)
つた。……
月
(
つき
)
は
暗
(
くら
)
かつた、
矢間
(
やざま
)
の
外
(
そと
)
は
森
(
もり
)
の
下闇
(
したやみ
)
で
苔
(
こけ
)
の
香
(
か
)
が
満
(
み
)
ちて
居
(
ゐ
)
た。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
それ
)
が
婦
(
をんな
)
を
扶
(
たす
)
け
曳
(
ひ
)
いた
処
(
ところ
)
は、
夜一夜
(
よひとよ
)
辿々
(
たど/\
)
しく、
山路野道
(
やまみちのみち
)
、
茨
(
いばら
)
の
中
(
なか
)
を
徉徜
(
さまよ
)
つた
落人
(
おちうど
)
に、
夜
(
よ
)
が
白
(
しら
)
んだやうでもあるし、
生命懸
(
いのちがけ
)
の
喧嘩
(
けんくわ
)
から
慌
(
あはたゞ
)
しく
抜出
(
ぬけだ
)
したのが、
勢
(
せい
)
が
尽
(
つ
)
きて
疲果
(
つかれは
)
てたものらしくもある。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
慌
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
“慌”を含む語句
恐慌
慌忙
大慌
大恐慌
匆慌
唯慌
愴慌
慌忙惑
慌惚
慌狼狽
慌立
慌者等奴
慌騒
慌騷