“鳴声”のいろいろな読み方と例文
旧字:鳴聲
読み方割合
なきごえ71.4%
なきごゑ14.3%
なくこえ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのいとわしい鳴声なきごえは、日の暮れがにわかにちかづいて来たように、何という訳もなく人の心を不安ならしめる。
曇天 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
東京の蝉とは全く違つた鳴声なきごゑの蝉が、夕立の降つてくるやうに市中しちゆう到る所の樹木に鳴いてゐた。
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
いつも島田か丸髷まるまげにしか結っていないお雪の姿と、溝の汚さと、蚊の鳴声なくこえとはわたくしの感覚を著しく刺戟しげきし、三四十年むかしに消え去った過去の幻影を再現させてくれるのである。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)