“なくこえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
啼声50.0%
鳴声50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猫のつらで、犬の胴、狐の尻尾しりっぽで、おおきさはいたちの如く、啼声なくこえぬえに似たりとしてある。おっ可考かんがうべし
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつも島田か丸髷まるまげにしか結っていないお雪の姿と、溝の汚さと、蚊の鳴声なくこえとはわたくしの感覚を著しく刺戟しげきし、三四十年むかしに消え去った過去の幻影を再現させてくれるのである。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)