“仕損”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しそん42.1%
しそこな21.1%
しそこ10.5%
しそ5.3%
しぞん5.3%
しくじ2.6%
しくじり2.6%
しそくな2.6%
しそこない2.6%
しぞこな2.6%
しま2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平衡(へいこう)を保つために、すわやと前に飛び出した左足(さそく)が、仕損(しそん)じの埋(う)め合(あわ)せをすると共に、余の腰は具合よく方(ほう)三尺ほどな岩の上に卸(お)りた。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかもあの時、思いがけない、うっかりした仕損(しそこな)いで、あの、お染(そめ)の、あの体(からだ)に、胸から膝へ血を浴びせるようなことをした。——
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あ「いゝえお母(っか)さんは今日は五度(いつたび)御膳を食(あが)って、終(しま)いにはお鉢の中へ手を突込(つッこ)んで食(あが)って、仕損(しそこ)ないを三度してお襁褓(しめ)を洗った」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
せいては事を仕損(しそ)んずる、今日のように築地(つきじ)へ打っちゃられに行った猫が無事に帰宅せん間は無暗(むやみ)に飛び込む訳には行かん。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼はお延に親切の仕損(しぞん)をさせておいて、それが女の義務じゃないかといった風に、取り澄ました顔をしないとも限らなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私(わたくし)に何も教えて呉れませんで仕損(しくじ)るようにばかり致し、お茶がはいって旨(おい)しい物を戴いても、源助が一人で食べて仕舞って私にはくれません、本当に意地の悪い男だというものだから
十九年来いまだかつてない経験だから、あまりの不思議に、この仕損(しくじり)を二三度繰り返して見た上で、はてなと箸(はし)を休めて考えた。おそらく狐に撮(つま)まれたような風であったんだろう。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
承知の上で、何にも知らん振(ふり)をしてくれるのは、やっぱりあの時の事を、世間並に、私が余処(よそ)の夫人を誘って、心中を仕損(しそくな)った、とそう思っているからです。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これが風説(うわさ)の心中仕損(しそこない)。言訳をして、世間が信ずるくらいなら、黙っていても自然(おのず)から明りは立つ。面と向って汝(きさま)が、と云うものがないのは、君が何にも言わないと同一(おんなじ)なんだ。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
え、爺さん、聞きゃおめえの扮装(みなり)が悪いとって咎(とが)めたようだっけが、それにしちゃあ咎めようが激しいや、ほかにおめえなんぞ仕損(しぞこな)いでもしなすったのか、ええ、爺さん
夜行巡査 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
男は仕損(しま)ったと心得て、だいぶ暖(あったか)になりましたと気を換えて見たが、それでも験(げん)が見えぬので、鯉がの方へ移ろうとしたのである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)