“しそこな”の漢字の書き方と例文
語句割合
仕損100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清十郎の追払れたりし時には未だ分別のちまたには迷はざりしものを、このお夏の狂愛に魅せられし後の彼は、早や気は転乱し、仕損しそこなふたら浮世は闇、跡先見えぬ出来心にて
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
というのはほかでもない、彼の父なる小左衛門が、わずか式第の仕損しそこないから主殿頭に睨まれて役付いていた鍵奉行から、失脚させられたという事が、数ヵ月前にあったからであった。
銅銭会事変 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この頃の或る新聞に、沼南が流連して馴染なじみの女が病気でている枕頭ちんとうにイツマデも附添って手厚く看護したという逸事が載っているが、沼南は心中しんじゅう仕損しそこないまでした遊蕩児ゆうとうじであった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)