“つッ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
69.7%
30.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不味い下宿屋の飯を喰っていても牛肉屋のなべつッつくようなさもしい所為まねは紳士の体面上すまじきもののような顔をしていた。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
やあ、僕の理想は多角形で光沢があるの、やあ、僕の神経はきりの様にとンがって来たから、是で一つ神秘の門をつッいて見るつもりだのと、其様そんな事ばかり言う。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
長襦袢ながじゅばんぱっと燃える、片身を火に焼いたようにつッと汽車を出たその姿は、かえって露の滴るごとく、おめきつどう群集は黒煙くろけむりに似たのである。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雛妓に言付けて、座敷をななめに切って、上口あがりくちから箪笥の前へ引返ひっかえすと、一番目の抽斗ひきだしが半ばいていた。蝶吉はつッと立って
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)