“小衝”の読み方と例文
読み方割合
こづ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぜ胸を小衝こづかれたような心もちになるか、そして又なぜに自分の視覚がその咄嗟とっさの間にどぎまぎして、いままで眺めていたものを打棄うっちゃって
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
後から後からわたしを小衝こづいてくるもの、ギシギシギシギシ動いてゆくものに押されているうち、わたしの硬かった足のうらがふわふわと柔かくなっていた。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
目鋭めざとい叔父は直にそれて取つて、一寸右のひぢで丑松を小衝こづいて見た。奈何して丑松も平気で居られよう。叔父の肘がさはるか触らないに、其暗号は電気エレキのやうに通じた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)