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小衝
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こづ
ふりがな文庫
“
小衝
(
こづ
)” の例文
なぜ胸を
小衝
(
こづ
)
かれたような心もちになるか、そして又なぜに自分の視覚がその
咄嗟
(
とっさ
)
の間にどぎまぎして、いままで眺めていたものを
打棄
(
うっちゃ
)
って
幻影の都市
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
後から後からわたしを
小衝
(
こづ
)
いてくるもの、ギシギシギシギシ動いてゆくものに押されているうち、わたしの硬かった足のうらがふわふわと柔かくなっていた。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
目鋭
(
めざと
)
い叔父は直に
其
(
それ
)
と
看
(
み
)
て取つて、一寸右の
肘
(
ひぢ
)
で丑松を
小衝
(
こづ
)
いて見た。奈何して丑松も平気で居られよう。叔父の肘が
触
(
さは
)
るか触らないに、其暗号は
電気
(
エレキ
)
のやうに通じた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
姑
(
しゅうとめ
)
や隣組や
嫂
(
あによめ
)
や兄たちに
小衝
(
こづ
)
かれてゆくうちに、多少ものの裏表もわかって来た。
壊滅の序曲
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
友は彼の肩を
小衝
(
こづ
)
いて笑った。と、彼も力なく笑いかえした。彼は遠いところに、ひそかな祈りを感じながら、透明な一つの骨壺を抱えているような気持で、青ざめた空気のなかに立ちどまっていた。
死のなかの風景
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
衝
常用漢字
中学
部首:⾏
15画
“小衝”で始まる語句
小衝突